こんにちは。千葉県流山市にある歯医者「ABC歯科クリニック」です。

インプラント治療では、顎の骨に人工歯根を埋め込んで人工歯を装着します。外科手術を伴うため治療費が高額になることが多いです。インプラント治療の費用相場が気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、インプラント治療の費用相場や、高額でも選ばれる理由などをご紹介します。インプラント治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

インプラント治療の費用相場

インプラントとは、外科手術を行って顎の骨に人工歯根を埋め込み、人工歯を装着する治療です。
施術する部位や上部構造の形態によって費用は変動しますが、インプラント1本あたりの費用相場は総額300,000〜500,000円とされています。
内訳と診療内容は、以下のとおりです。

＜インプラント1本あたりの費用相場＞

都心部は、全国平均より少し高い場合があります。
それぞれ詳しく確認しましょう。

検査・診察

インプラント治療は高額なため、後悔しないようにしっかりと歯科医師と相談することが重要です。今の歯の悩みや治療への希望を伝え、どのような歯に仕上げたいのかを共有しましょう。
年齢や健康状態によってインプラント治療を受けられない場合もあるため、問診や検査で健康状態を確認することが重要です。

CT検査

顎の骨の状態をチェックします。さまざまな角度から骨の形や量を立体的に把握して、手術の精度を高めます。インプラント手術を成功させるために、必要不可欠な検査です。

口腔内検査

口腔内検査では、虫歯や歯周病がないかどうかを確認します。噛み合わせの状態も確認されるでしょう。
虫歯や歯周病を放置して治療を続けると、インプラントが抜け落ちる可能性があります。虫歯や歯周病の治療が必要な場合は、治療を完了させてからインプラント治療に移行するのが一般的です。

血液検査・感染症検査

糖尿病や貧血の有無を確認します。治療が必要な病気が見つかった場合は、治療することもあるでしょう。
持病がある場合でも、かかりつけ医の許可を得られればインプラント治療を受けられる可能性があります。

1回目のインプラント手術

歯茎を切開して顎の骨に穴をあけ、インプラントを埋め込んで歯茎を縫い合わせます。手術時間は1〜2時間程度なので、日帰りで行われるのが一般的です。
局所麻酔を使用するので、手術中に痛みを感じることはないでしょう。希望する場合は、静脈内鎮静剤を使用してリラックスした状態で手術を受けられる歯科医院もあります。
術後1〜2週間で抜糸をして、手術部位の感染の有無など確認します。インプラントが顎の骨にしっかりと結合するには、1〜4か月程度の期間が必要です。
一般的に、下顎は2〜3か月、上顎は4〜6か月で結合します。待機期間中は、1か月に一度のペースで歯科医院を受診し、インプラントや口内の状態を確認しなければなりません。

2回目のインプラント手術（アバットメントの装着）

インプラントを埋めた歯茎を再度開いて、人工歯を取り付けるアバットメントを装着します。噛み合わせと歯茎の安定を図るため、仮歯を装着します。
1回目の手術と同様に、入院の必要はありません。局所麻酔を使用するので痛みもないでしょう。
アバットメントの装着後、歯茎の傷口が落ち着くまで1〜2週間待機します。

上部構造（人工歯）

被せ物を作製するために、型取りを行います。天然歯に近い見た目を再現するため、形だけでなく理想の色も相談しましょう。
型取りから1〜2週間後に人工歯を装着します。噛み合わせに問題がないか、痛み・違和感はないかなどを確認し、必要に応じて調整します。

定期検診

インプラント治療後は、定期的に歯科医院を受診して口内の状態を確認しなければなりません。磨き残しを確認し、ブラッシング指導を行う場合もあるでしょう。
半年後の定期検診では、インプラントや人工歯の状態はもちろん、噛み合わせなども確認します。インプラントを入れたことによる悩みがないかなどをヒアリングされるでしょう。
インプラントの平均寿命は10〜15年とされています。メンテナンスを受けて適切にケアすれば、長く使い続けられるでしょう。

インプラント治療の費用はなぜ高額？

インプラント本体が高額なので、インプラント治療も高額な場合が多いです。インプラントは、長期間体内に入れても問題が起きにくい、安全性の高い素材で作られています。
また、インプラントを体内に埋め込むという複雑な手術が必要なことも、費用が高額な理由でしょう。
インプラント治療の費用が高額な理由は、以下のとおりです。

インプラントが高額

インプラント治療が高額なのは、口内に埋め込むインプラント本体が高額であることが大きな理由でしょう。
インプラントの費用はメーカーによって異なりますが、安価なインプラントは質が低い場合が多いです。信頼できるメーカーのインプラントは費用が高いでしょう。
しかし、埋入後のアフターフォローが充実していて、トラブル時に適切に対応してもらえることが多いです。安価なインプラントはアフターフォローが充実しておらず、トラブルが起きたときに対応してもらえないかもしれません。

設備投資が必要

インプラント治療は、滅菌や感染予防など、設備や環境整備が非常に重要です。
歯科用CTの導入や、インプラント手術専用の機材を揃えるなど、設備投資に費用がかかります。滅菌物品を調達すること、清潔な設備を維持することにも、費用がかかります。
インプラント治療を安全に行える環境を整えるには高額な費用がかかるので、治療費も高額になるのです。
インプラント治療を安価に提供している歯科医院では、設備への投資が不十分な可能性があります。治療前の検査が不十分でインプラントが骨を貫通する、手術の際の感染対策が不十分で術後に感染症にかかるなど、トラブルを引き起こすかもしれません。
安全性を考慮して、衛生管理を徹底している歯科医院で治療を受けるべきでしょう。

高額でもインプラント治療が選ばれる理由

インプラント治療が高額でも選ばれる理由は、長期間体内に入れてもトラブルが発生しにくいからです。安全性の高い素材で作られているため、長く使い続けられるでしょう。審美性も非常に高いので、美しい歯を手に入れたい方にも選ばれています。
インプラント以外の歯を補う方法としては、入れ歯やブリッジが挙げられます。
それぞれの治療方法の特徴を比較しました。

＜インプラント・入れ歯・ブリッジの比較＞

インプラント治療は、見た目や使い心地、耐久性にも優れています。
健康な歯と同様に食事を楽しみたい方や、人前で話す機会が多い方が選択することが多いです。入れ歯やブリッジが合わずに何度も作りかえた方や、入れ歯の日々のお手入れを面倒に感じる方も、インプラント治療を受ける傾向にあります。
従来の治療法と比較すると、インプラント治療は生活の質を大きく向上させるでしょう。

インプラント治療は保険が適用される？

インプラント治療は、基本的に保険が適用されません。インプラント治療は、口腔内の機能を改善するために必要な最低限の治療として扱われないためです。
保険適用では入れ歯やブリッジで歯を補えますが、より高い機能性や審美性を求めて選択されるインプラント治療は自由診療になります。
しかし、インプラント治療が保険適用になる場合もあります。条件は、以下のとおりです。

・先天的な異常により顎の骨を1/3以上失っている
・病気や事故により顎の骨を大きく失っている

保険適用でインプラント治療を受けるためには、医療機関も条件を満たさなければなりません。

・歯科もしくは歯科口腔外科を標榜している保険医療機関であること
・一定期間の経験がある常勤の歯科医師が2名以上配置されていること
・クリニックでなく病院であること
・当直体制が整備されていること
・医療機器保守管理及び医薬品に係る安全確保のための体制が整備されていること

先天的な異常や事故などで顎の骨を大きく失い、条件を満たした医療機関で治療を受ける場合に限って、保険が適用されます。基本的にはインプラント治療には保険が適用されず、自由診療になると考えたほうがよいでしょう。

インプラント治療の費用を安くする方法

インプラント治療は自由診療なので、治療費を安くすることは難しいです。

しかし、一度に支払う金額を抑える方法や、負担を軽減する方法は存在します。

医療費控除で還付を受ける

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が100,000円を超えた場合に税金の還付を受けられる制度です。治療費用やその年の所得によって還付金額は変動します。
一般的にインプラント治療の費用相場は300,000〜400,000円なので、数万円の還付を受けられることがあるでしょう。医療控除を受けるためには確定申告で申請が必要ですが、最大5年間まで遡って申告できます。
過去のインプラント治療も対象になるので、5年以内にインプラント治療を受けた方も申請するとよいでしょう。

デンタルローンを活用する

デンタルローンは、歯科治療に特化した治療費の分割払いサービスです。インプラント治療は高額なため、一度に治療費を支払うことが難しい方に向けて始められました。
デンタルローンの分割手数料は年間5％前後で、クレジットカードの分割払いに比べると低く設定されています。
金融機関と契約する仕組みなので、審査に落ちると利用できません。導入していない歯科医院もあるので、デンタルローンの利用を検討している場合は事前に確認しましょう。

安すぎるインプラントには注意！

インプラント治療は自由診療で高額なので、できるだけ費用を抑えたいと思う方が多いでしょう。
しかし、インプラント治療が安すぎる場合は、以下の問題が考えられます。

・インプラント治療の経験や実績が少ない
・インプラント治療で使用する医療機器を導入していない
・低品質なメーカーのインプラントを採用している
・インプラント治療後のアフターケアがない

インプラント治療は、厳重な滅菌環境と清潔な設備が必要です。使い捨て手袋や滅菌機材、手術室の維持など、さまざまな費用がかかります。
インプラント治療が安すぎるだけで信用できない歯科医院だと判断できるわけではありませんが、相場より安く提供している場合は注意してください。インプラント治療の質や安全性を確保するために、十分な設備を配置しているのか、治療実績があるのかなどを確認しましょう。

まとめ

インプラント治療の費用相場は、300,000〜500,000円程度です。従来の入れ歯やブリッジと比較すると高額ですが、見た目や機能性、寿命などを考えるとコストパフォーマンスは悪くないでしょう。
インプラント治療は自由診療なので高額ですが、医療保険控除やデンタルローンを活用すると負担を抑えられます。
格安のインプラント治療は、治療の設備が不十分な場合や、治療後のアフターケアがない場合があります。相場より安くインプラント治療を提供している歯科医院は避けたほうがよいでしょう。

インプラント治療を検討されている方や矯正中で痛みに悩まれている方は、千葉県流山市にある歯医者「ABC歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。