インプラント治療中の歯がない期間を知る!対処法と注意点も解説!
インプラント治療を検討中の方のなかには「インプラント治療中に歯がない期間はあるの?」「インプラント治療中に歯がない期間はどうするの?」などの疑問をお持ちの方もいるでしょう。
インプラント治療への不安を解消するために、歯がない期間の対処法を知っておくと安心です。
今回は、インプラント治療中の歯がない期間や対処法、注意点について解説します。インプラント治療を予定されている方は、ぜひ参考にしてください。
インプラント治療の流れ
歯がない期間について知るために、インプラント治療の流れを大まかに理解しておきましょう。
インプラント治療の流れは、以下のとおりです。
カウンセリング
治療を開始する前に、まずはカウンセリングを行います。お口の状態を診察したうえで、治療方法や手術に伴うリスク、治療期間などの説明を行います。カウンセリングでは治療への要望を伝え、不安や疑問があれば解消しておくことが大切です。
精密検査・治療方針の決定
レントゲン撮影やCT撮影などの検査を行い、結果をもとに治療方針を決定します。インプラントは顎の骨に人工歯根を埋入する外科手術が必要です。安全に手術を行うために、神経や血管の位置、顎の骨の状態などを精密検査によって把握します。
虫歯や歯周病があればインプラント手術前に治療を行い、顎の骨が少ない場合はインプラント治療前に顎の骨を増やす手術を行うこともあります。
インプラント手術(1回目)
インプラント手術は2回に分けて行われるのが一般的です。
1回目の手術では、歯根の役割を担うインプラント体(人工歯根)を顎の骨に埋め込みます。局所麻酔を行い、歯茎を切開して専用のドリルで顎の骨に穴を開けます。インプラント体を埋め込み、歯茎を縫合して1回目の手術は終了です。
インプラント手術(2回目)
1回目のインプラント手術が終了したら、インプラント体と顎の骨が結合されるまで待機したのち、2回目のインプラント手術を行います。インプラント体と骨が結合されるまでの待機期間は2〜6か月程度が目安です。
2回目の手術では、アバットメントとよばれる人工歯とインプラント体を連結するためのパーツをインプラント体に取り付けます。局所麻酔を行い、歯茎を切開してアバットメントを装着します。
型取り・人工歯の装着
人工歯を作成するための型取りを行い、素材や色を決定します。人工歯が完成したら装着して噛み合わせの調節を行います。
インプラント治療中に歯がない期間はあるの?
インプラント治療中は歯がない期間が存在します。顎の骨に埋め込んだインプラント体が顎の骨や周囲の組織と結合するまでに時間がかかるためです。インプラント体と顎の骨が結合するまで人工歯を装着できないため、それまでの期間は歯がないことになるのです。
歯がない期間は顎の骨の状態にもよりますが、2〜6か月ほどが目安です。インプラント体が顎の骨に結合するまでの期間は骨の量や密度、設置するインプラントの数、健康状態、生活習慣などにより変動します。
顎の骨が少なく、骨造成という骨を増やす手術が必要なケースでは、結合するまでに時間がかかるでしょう。
インプラント治療中に歯がない期間はどうする?
インプラント治療で歯がない期間は、仮歯や入れ歯を入れて対応するのが一般的です。歯がない状態のまま長期間過ごすと、さまざまな問題が生じるためです。
たとえば、口を開けたときに目立つ前歯部分のインプラント治療では審美的な問題が発生します。見た目だけでなく、歯がないことで発音にも支障をきたすこともあるため、歯の機能を補う仮歯や入れ歯を使用するのです。
顎の骨の状態にもよりますが、インプラント手術当日に仮歯を入れることが可能なケースもあります。仮の入れ歯は、複数の歯をインプラントにする場合や、上下の噛み合わせを保つ必要がある場合などに使用することが多いです。
歯がない期間に仮歯を入れるのはなぜ?
インプラント治療で歯がない期間に仮歯を入れる理由は、以下の3つです。
・審美性や発音機能を維持するため
・歯並びや噛み合わせを維持するため
・インプラント手術後の傷口を保護するため
それぞれくわしく解説します。
審美性や発音機能を維持するため
仮歯を使用する理由の一つは、審美性や発音機能を維持するためです。歯は1本でも欠損していると非常に目立ち、外見の印象を大きく左右します。見た目が悪い状態で長期間過ごすことは大きなストレスになるため、審美性の維持のために仮歯の使用は重要です。
また、歯がないと空気が漏れてうまく発音できなくなることがあります。インプラント治療でも、仮歯を使用することで審美性や発音機能を維持でき、歯のないストレスを感じることなく日常生活を送れます。
歯並びや噛み合わせを維持するため
仮歯を入れることで、歯並びや噛み合わせの維持が可能です。歯がない状態のまま長期間放置すると、隣接する歯が空いたスペースに移動して歯並びや噛み合わせが乱れる可能性が高まります。
悪い歯並びや噛み合わせは、見た目の問題はもちろん、頭痛や肩こり、顎関節症など全身の不調の原因にもなります。仮歯を入れて歯並びや噛み合わせを維持することは、全身の不調の予防にもなるでしょう。
インプラント手術後の傷口を保護するため
仮歯はインプラント手術後の傷口を保護するためにも重要な役割を果たします。術後の傷口は非常にデリケートな状態となっているため、そのままにすると食事や歯磨きの刺激で出血や痛みが出たり、傷口が開いたりする可能性があるのです。
口腔内には多数の細菌が存在しているため、傷口が細菌感染を起こすこともあるでしょう。仮歯は外部の刺激から傷口を保護し、出血や感染などのリスクを避けるためにも大切なのです。
歯がない期間に注意すること
トラブルを予防するために、仮歯の使用中には注意しなければならないことがあります。
インプラントで歯がない期間の注意点は、以下の3つです。
・仮歯に負担をかけない
・仮歯の周囲は丁寧にケアを行う
・仮歯が外れた場合はすぐに受診する
それぞれくわしく解説します。
仮歯に負担をかけない
硬い物を噛むなどして仮歯に強い力が加わると、仮歯が破損することがあります。また、仮歯の使用中はインプラント体が顎の骨に結合していないため、治療部位にダメージが加わると骨との結合にも悪影響を及ぼす可能性があるのです。
人工歯が完成するまでは硬い食べ物を避け、仮歯に負担をかけないようにしましょう。
仮歯の周囲は丁寧にケアを行う
仮歯の使用中は丁寧にセルフケアを行うことが大切です。仮歯の周囲に汚れが溜まり傷口が細菌感染を起こすと、インプラント治療の失敗にもつながりかねません。
強い力で磨くと歯や歯茎に負担がかかるため、柔らかい歯ブラシを使用して優しく丁寧に磨きましょう。
仮歯が外れた場合はすぐに受診する
仮歯が外れた場合は、放置せずにできるだけ早く受診することが大切です。仮歯が外れた状態で長時間過ごすと、歯が移動して歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼします。外れた仮歯は紛失しないように保管しておきましょう。
まとめ
インプラント治療では、インプラント体と顎の骨が結合する待機期間が必要となるため、歯がない期間が存在します。歯がない状態で長時間過ごすと、歯が移動して歯並びや噛み合わせが悪くなるリスクがあり、見た目や発音にも支障をきたします。
そのため、人工歯を装着するまでは仮歯を使用して歯の機能を補う必要があるのです。仮歯の使用中はインプラント体が不安定な状態なので、仮歯に負担がかからないように硬い食べ物を控えなければなりません。
また、仮歯の周囲に汚れが溜まると傷口から細菌感染を起こす可能性があるため、セルフケアを丁寧に行うことも大切です。インプラント治療を検討されている方で疑問や不安がある方は、まずはカウンセリングを受けて歯科医師に相談してみましょう。
インプラントを検討されている方は、千葉県流山市にある歯医者「ABC歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。