インプラント除去が必要なケースと方法!再手術の可能性や費用も解説

インプラント除去が必要なケースと方法!再手術の可能性や費用も解説

こんにちは。千葉県流山市にある歯医者「ABC歯科クリニック」です。

  • インプラント除去が必要なケースと方法!再手術の可能性や費用も解説

インプラント治療は、失った歯を補う方法の一つです。周りの歯を削ることなく治療でき、審美性や機能性も優れています。

しかし、治療後に何らかの理由でインプラントを除去しなければならないケースもあります。どのような場合に除去が必要になるのでしょうか。

今回は、インプラントの除去が必要となるケースと除去の方法、再手術の費用などについて解説していきます。

インプラントの構造について

インプラントは、インプラント体・アバットメント・人工歯(上部構造)の3つの部品で構成されています。

インプラント治療では、まずインプラント体と呼ばれる歯根の代わりとなるパーツを歯茎を切開して顎の骨に埋め込みます。インプラント体が顎の骨としっかり結合することで、天然歯に近い噛み心地を再現できます。

インプラント体は、数ヶ月かけて顎の骨に定着します。インプラント体の結合が確認できたら連結パーツであるアバットメントを取り付け、最後に人工歯を装着します。

人工歯は歯茎から上にでている部分で、咀嚼の際に使用されます。インプラントの人工歯には、一般的にセラミックという素材が使われることが多いです。

セラミックは天然歯のような光沢感と透明感があり、周りの天然歯と馴染みやすく審美性が高いです。

インプラントの除去が必要なケース

インプラントの除去が必要とされる主なケースは、以下のとおりです。

・インプラント周囲炎
・インプラント体の破損
・インプラント体の体内への侵入
・金属アレルギーの発症
・神経の麻痺

一つずつ解説していきます。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、歯周病菌によってインプラント周囲の歯茎や骨などに炎症が起こる病気です。

磨き残しで蓄積した歯垢などにより口内が不衛生になると起こりやすく、初期段階では歯茎の腫れや出血が見られます。重症化すると、インプラントを支える骨が溶けます。

骨が溶けると、インプラントがグラついたり抜け落ちたりする可能性があるので、場合によってはインプラントを除去する必要があるでしょう。インプラント周囲炎は自覚症状がないことが多く、気づいた時には重症化していることも少なくありません。

セルフケアと定期メンテナンスでしっかり口内を清潔に保てていれば、予防できる可能性が高いです。

インプラント体の破損

インプラント体には、チタンなど耐久性の高い金属が使われています。体内で使用しても長期間耐えられるよう設計されていますが、経年や過度な負担がかかることで劣化が起こり、破損することがあります。

破損を放置するとインプラント周囲炎を引き起こしたり、噛み合わせに不具合が生じたりするリスクが高くなります。人工歯やアバットメントが破損した場合はパーツのみを修理・交換できるため、インプラントを除去する必要がないケースもあるでしょう。

インプラント体の体内への侵入

上顎にインプラントを入れる時のリスクの一つに、上顎洞炎(じょうがくどうえん)があります。上顎洞炎とは、鼻の奥あたりにある骨の空洞に炎症が起こることです。

上顎にインプラント体を適切な位置・角度・深さで埋入できなかった場合、粘膜を突き破って内側に入り込むことがあります。副鼻腔に異物がある状態になり、炎症が起こるでしょう。

上顎洞へインプラント体が侵入すると、鼻を押した時に痛みが出たり、排膿や頭痛などを引き起こしたりすることがあります。症状を改善するためには、インプラントを除去する必要があるのです。

金属アレルギーの発症

一般的に、インプラント体に使われる素材はチタンと呼ばれる金属です。人の体に馴染みやすく、アレルギー症状が起こりにくいとされています。

しかし、まれにチタンに金属アレルギーの症状が出る方がいます。アレルギー反応が出た場合は、インプラント体を除去しなくてはなりません。

神経の麻痺

インプラント治療後に長期間痛みが治まらなかったり、口を動かすのが困難に感じたりする時は、インプラントによって神経の麻痺が引き起こされている可能性があります。

顎の骨の内部には、下歯槽神経と呼ばれる神経が通っています。インプラント体を埋入する時にこの神経が傷つくと、痛みや麻痺がでることがあるでしょう。

インプラントの埋入は神経を傷つけないように慎重に行いますが、手術後数日経っても痛みや違和感が残るときは、神経に異常がある可能性が高いです。インプラントを除去しなければ、症状は改善されないでしょう。

インプラントを除去する方法

  • インプラント除去が必要なケースと方法!再手術の可能性や費用も解説

インプラントを除去する時は、インプラントを埋入するときと同様に麻酔をしたうえで歯茎を切開して行います。インプラント周囲の骨の吸収が進んでいるときは、骨を削らずに除去できる可能性があります。

骨がしっかり残っている時は、インプラントの周りの骨を少量削る必要があります。隙間を作ってから、専用の器具を使用してインプラントを除去します。

インプラント除去の費用

インプラントを入れた歯科医院とは別の医院で除去する場合には、保険診療で行えます。除去前にレントゲン撮影を行って、歯科医師から除去が必要と判断されることが条件です。

保険が適用された場合の除去費用は、3割負担で1本1,500円程度でしょう。除去をする際に骨を削る場合などは、追加費用が発生します。

インプラントの手術を行った歯医者で除去を行う時は自由診療となり、費用は歯科医院ごとに異なります。

ただし、保証制度がある歯科医院であれば、条件を満たした場合に限り無料、もしくは一部の費用を自己負担することで除去できる場合があります。保証の条件や内容を確認のうえ、歯科医院に相談してみましょう。

インプラントを除去したあとの再手術は可能?

インプラント除去をした後、インプラントを入れる再手術をすることは可能です。

ただし、インプラントの再手術には条件があります。インプラントを除去しなければいけなかった原因が改善されていることや、インプラントを再び埋入できるような骨や歯茎の状態であることなどが挙げられます。

例えば、インプラント周囲炎が原因で除去を行った場合は、炎症が改善されていなければなりません。炎症が強く骨吸収が進んでいる場合は、追加で骨造成手術をおこなって顎の骨の量を増やす必要もあるでしょう。

また、喫煙していたり、定期メンテナンスに通えなかったりすると再手術をしても同じトラブルが発生する可能性があります。そのため、患者様の生活習慣などの改善が見込めることも再手術の条件になるでしょう。

インプラント治療を行えない場合は、ほかの治療方法を検討しなければいけません。インプラント以外の方法では、ブリッジや入れ歯などで歯を補うことができますが、口内の状態によっては適応にならない場合もあるので注意しましょう。

入れ歯やブリッジなどの治療方法は、インプラントのような外科手術が不要です。一部の素材を除き、基本的に保険適用で治療を受けることが可能なので費用の負担も抑えられます。

まとめ

  • インプラント除去が必要なケースと方法!再手術の可能性や費用も解説

インプラントの除去が必要になるケースには、インプラント周囲炎やアレルギーの発症、インプラント体の破損などが挙げられます。インプラント手術をした歯医者以外で除去を行えば基本的に保険が適用され、自己負担額は1,500円程度です。

インプラント治療を受けた歯科医院で再手術を行う場合は、基本的には自由診療です。歯科医院が保証制度を設けており、保証条件を満たしていれば、無償や一部費用を自己負担することで再手術を受けられることもあるでしょう。

インプラントの再手術は口内の状態によってはできないケースもあります。インプラントの除去の原因を改善できなければ、再び同じトラブルが発生するリスクが高いため歯科医師と相談して慎重に検討することが大切です。

インプラントを検討されている方は、千葉県流山市にある歯医者「ABC歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

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