歯ぎしりの癖があってもインビザラインで治療可能?影響も解説!
インビザライン矯正は装置が目立ちにくいことから人気の治療方法です。
インビザラインを検討中の方のなかには「歯ぎしりをする癖があってもインビザラインで治療できるの?」「歯ぎしりによってマウスピースが破損することはある?」など心配になることもあるでしょう。
この記事では、歯ぎしりの癖がある場合でもインビザライン矯正はできるのか解説します。歯ぎしりの影響や改善方法についても解説していますので、インビザライン矯正を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
歯ぎしりの原因
歯ぎしりの原因についてはまだ明確になっていないことが多くありますが、以下の4つの要因によって歯ぎしりが起こるといわれています。
・睡眠の質が低い
・スポーツ
・ストレス
・歯並びや噛み合わせが悪い
歯ぎしりや食いしばりは眠りが浅いときに起こりやすいことがわかっています。熟睡していると筋肉の動きが抑制されるため、歯ぎしりは起こりにくいですが、眠りが浅いと無意識に筋肉に力が入るため、歯ぎしりが起こりやすいのです。
また、スポーツをしているときや重い荷物を持ち上げるときにも無意識のうちに食いしばっています。凄まじい力で噛み締めるため歯への負担も大きくなります。
そのほかにも、ストレスによって歯を擦り合わせることも少なくありません。緊張していたりストレスがあったりすると、不快感を解消しようと無意識に歯ぎしりが起こるケースも多くあります。
歯並びや噛み合わせの状態も歯ぎしりと関係しています。歯並びや噛み合わせが悪いと一部だけが強く当たることがあるため歯ぎしりが起こりやすくなるのです。
歯ぎしりをすると歯や顎にどのような影響がある?
歯ぎしりをするとさまざまな影響があります。歯や顎に及ぶ主な影響は、以下の5つです。
・歯が削れる
・歯が折れる・欠ける
・詰め物や被せ物が外れる・割れる
・歯周病が進行しやすい
・顎関節症が起こりやすい
それぞれの影響について詳しく解説します。
歯が削れる
歯ぎしりによって上下の歯を強く擦り合わせると、歯が擦り合う面が削れることがあります。
また、くさび状欠損といって歯の根元が削れることも少なくありません。歯ぎしりによって揺さぶられた歯の根元がえぐれるように削れていきます。歯が削れて歯の内部の象牙質が露出すると、しみるなどの症状が現れやすくなるでしょう。
歯が折れる・欠ける
歯ぎしりをする癖があると歯が折れたり欠けたりするリスクも高まります。歯が少し欠ける程度であれば修復できる場合もありますが、根っこが折れると治療が難しく抜歯が必要になることも少なくありません。歯ぎしりによって歯を失う可能性もあるのです。
詰め物や被せ物が外れる・割れる
歯ぎしりによって詰め物や被せ物が外れたり割れたりするケースもあります。外れただけであれば再接着が可能な場合もありますが、割れるなど破損すると再度治療が必要になります。歯ぎしりの癖がある方は、強度が高い素材の補綴物を選択したほうがよいかもしれません。
歯周病が進行しやすい
歯ぎしりをしていると歯が揺さぶられ、歯周組織にも大きな負担がかかります。そのため、歯周病が悪化しやすいといえるでしょう。
顎関節症が起こりやすい
歯ぎしりをしていると顎に大きな負担がかかるため、顎関節症になる可能性が高まります。
顎関節症が悪化すると口を開けるときに痛みが伴ったり、口を開けられなくなったりして日常生活に支障をきたすこともあります。顎関節症が原因で頭痛やめまいなどの症状が現れることもあるでしょう。
歯ぎしりの癖があってもインビザラインで治療可能?
歯ぎしりの癖がある場合でもインビザライン矯正ができないわけではありません。
ただし、以下の3つのリスクがあることを理解しておいたほうがいいでしょう。
・マウスピースが破損する可能性がある
・予定通りに治療が進まない可能性がある
・後戻りが起こりやすい
それぞれのリスクについて詳しく解説します。
マウスピースが破損する可能性がある
歯ぎしりの癖があると、インビザライン矯正で使用するマウスピースが変形したり割れたりする可能性が高まります。マウスピースが破損すると、修理もしくは作り直す必要がでてきます。
マウスピースの破損が繰り返される場合は、治療が進まなくなるため、ワイヤー矯正に変更したほうがいいかもしれません。
予定通りに治療が進まない可能性がある
上述のとおり、歯ぎしりによってマウスピースが変形することがあります。変形したマウスピースを使い続けると、歯に適切な力を加えることができません。予定とは異なる方向に歯が動く可能性もあるでしょう。
結果的に予定通りに歯を動かすことができず、治療期間が延びたり思っていたような治療結果にならなかったりするケースがあるのです。
後戻りが起こりやすい>
歯ぎしりの癖があると、上下の歯をギリギリ動かす習慣がついているため、矯正終了後に後戻りしやすい傾向にあります。矯正後の歯並びを維持するためには、歯ぎしりの癖を改善することが大切なのです。
歯ぎしりでマウスピースが割れたときの対処法
万が一、歯ぎしりによってマウスピースが割れたときは修理もしくは作り直しが必要です。マウスピースの割れが軽度であれば歯科医院で修理できる場合があります。
ただし、修理した箇所は強度が落ちるため、同じようにまたマウスピースが割れることもあります。
また、マウスピースの作り直しが必要になった場合は、出来上がるまで時間を要するので、その間は矯正治療を進められません。結果的に、治療期間が延びることになるでしょう。
マウスピースが手元に届くまでは1つ前に使用していたマウスピースを装着するなどして後戻りを防ぐ必要があります。
マウスピースが割れた際に、自分で修理をしてはいけません。マウスピースが割れたら必ず歯科医院に連絡して、どのように対応すべきか相談してください。
歯ぎしりを改善する方法とは?
歯ぎしりを改善する方法は、以下の3つです。
・睡眠の質を上げる
・ストレスを溜めない
・噛み合わせを調整する
それぞれの改善方法について詳しく解説します。
睡眠の質を上げる
歯ぎしりは寝ている間に起こることが多く、特に睡眠が浅いときに起こりやすいことがわかっています。枕の高さが合わないなど些細なことでも歯ぎしりの原因になることがあります。
ご自身に合った高さ・硬さの枕に変えたり、睡眠前にスマホを使用したりしないなど、睡眠の質を上げるよう対策してみましょう。
ストレスを溜めない
ストレスがあるとストレスを解消しようと歯ぎしりが起こりやすくなります。そのため、ストレスを溜めないことが大切なのです。散歩をしたり、ストレッチをしたりして、ストレスを溜めないようにしましょう。
噛み合わせを調整する
噛み合わせが悪いことが原因で歯ぎしりをしている場合は、噛み合わせを調整することで改善できる可能性があります。噛み合わせは癖や噛み方などによって変化するため、定期的に歯科医院で確認してもらうといいでしょう。
まとめ
歯ぎしりの癖がある方でもインビザライン矯正は可能です。
しかし、マウスピースが破損したり、予定通りに治療が進まなかったりするリスクが伴います。マウスピースの破損を繰り返すようであればワイヤー矯正に切り替えたほうがよいかもしれません。
万が一、歯ぎしりによってインビザラインのマウスピースが割れたときは、自分で修理せず早めに歯科医院を受診してください。軽度の破損であれば歯科医院で修理できる場合があります。
作り直しが必要となった場合は、新しいマウスピースが届くまでは矯正治療を進めることができません。結果的に治療期間が長引く可能性もあるのです。
インビザライン矯正を希望される場合は、歯ぎしりの癖を改善するために、ストレスを溜めない・睡眠の質を上げるなど対策したほうがいいでしょう。歯ぎしりの癖がある方は、早めに歯科医院で相談してみてください。
インビザラインを検討されている方は、千葉県流山市にある歯医者「ABC歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。