虫歯の治療法!進行度別に詳しく解説!
虫歯は多くの人が経験する歯のトラブルですが、その治療法は進行度によって大きく異なります。早期に適切な治療を受ければ、痛みや費用の負担を軽減することが可能です。
この記事では、虫歯の進行度に応じた治療法を詳しく解説します。虫歯を放置するリスクや治療にかかる費用についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
虫歯の治療法
虫歯は進行度に応じて治療法が異なります。以下に、虫歯の進行度別に治療法を解説します。
初期虫歯(C0)
初期虫歯は、エナメル質が溶けはじめ、歯の表面にわずかに白く濁った部分が見られる状態です。この段階ではまだ痛みなどの自覚症状はほとんどなく、気づかないことも多いです。
しかし、放置すると進行する可能性があるため、適切に対処する必要があります。初期虫歯の治療法としては、まずフッ素塗布が行われます。フッ素には歯のエナメル質を強化し、再石灰化を促進する働きがあります。
また、虫歯の進行を抑えるためには患者さん自身でしっかりとブラッシングを行うことも重要です。日常の口腔ケアを徹底し、口腔内環境の改善を図ることで、自然修復が可能になる場合もあります。
エナメル質の虫歯(C1)
C1の段階では、虫歯がエナメル質に達しています。歯に小さな穴が見られることがあり、冷たいものを口にするとしみることがありますが、痛みはそれほど強くありません。
C1の治療では、虫歯の部分を削り、コンポジットレジンなどの詰め物を使用して修復します。コンポジットレジンは歯の色に近い素材で、審美的にも優れた選択肢です。虫歯が小さいうちに治療を行うことで、歯への負担を最小限に抑えることができます。
象牙質の虫歯(C2)
虫歯が象牙質にまで達すると、中程度の虫歯とされます。この段階では、冷たいものや甘いものを口にするとしみることや、不快感をおぼえることがあります。
C2の治療では、虫歯部分をしっかりと削り取り、詰め物を用いて修復します。コンポジットレジンや金属のインレーを使用するのが一般的です。
神経にまで達した虫歯(C3)
C3の段階になると、虫歯が神経(歯髄)にまで到達し、強い痛みを伴うことが多くなります。痛みが強くなると、日常生活に支障をきたすこともあるでしょう。
虫歯が神経にまで達している場合には、根管治療(神経治療)が必要です。根管治療では、虫歯によって炎症を起こした歯髄を除去し、根管内を清掃・消毒します。その後、根管を充填して密封し、被せ物を装着して歯の機能を回復させます。
歯根にまで進行した虫歯(C4)
C4は虫歯が歯根にまで進行し、歯冠が崩壊した状態を指します。この段階にまで進行すると、痛みを感じないこともありますが、これは神経が壊死しているためであり、実際には非常に危険な状態です。歯根にまで感染が及ぶと、歯を保持することが難しくなります。
この場合、抜歯が必要となることが多く、その後は欠損部を補うための治療が検討されます。欠損部を補う治療にはインプラント治療やブリッジ、入れ歯などの選択肢があります。
虫歯を放置するリスク
虫歯を治療せずに放置すると深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。以下に、虫歯を放置することで考えられるリスクについて詳しく解説します。
日常生活に支障をきたすほどの痛みが生じる
初期段階の虫歯はほとんど痛みを感じないため、見過ごされがちです。
しかし、虫歯が進行すると歯髄(神経)にまで達して、非常に強い痛みを引き起こします。この痛みは日常生活に大きな影響を及ぼし、食事や会話、睡眠に支障をきたすことがあります。
痛みが続くと、生活の質を著しく低下させる原因となり、集中力の低下やストレスの増加を招くことがあるでしょう。
感染症のリスクが高まる
虫歯が進行して歯根に達すると、細菌感染が起こる可能性があります。歯根の先に膿が溜まり、歯根嚢胞(のうほう)ができると、さらに深刻です。感染が歯の周囲の骨に広がると、骨の破壊が進み、最悪の場合は全身に感染が広がるリスクもあります。
このような重篤な感染症を防ぐためにも、早期に治療を受けることが重要なのです。特に、免疫力が低下している方や持病を持つ方は感染症の影響を受けやすいため、定期的に歯科検診を受け、虫歯を早期に発見することが非常に大切です。
歯を失う可能性がある
虫歯を放置し続けると、最終的には歯を失う可能性があります。虫歯が深刻な状態に進むと、歯の保存が難しくなり、抜歯を選択せざるを得ないことがあるのです。
歯を失うと、噛み合わせや発音に影響が出るだけでなく、見た目にも大きな影響を与えます。また、歯を失った部分を補うためにはインプラントやブリッジ、入れ歯などの治療が必要となり、経済的な負担が増える可能性もあります。
さらに、歯がない状態を放置すると、隣接する歯が倒れて歯並びが乱れる可能性もあります。口腔内のさらなる問題を引き起こす原因になるため、早期に治療を受けることが重要なのです。
歯並びや噛み合わせが変化する可能性がある
虫歯を放置したことによって歯を失うと、隣接する歯が動いて歯並びが乱れることがあります。歯並びや噛み合わせが悪くなると、噛む力が不均一になり、残された歯に余計な負担がかかります。これが原因で、さらなる歯の損傷や歯周病のリスクが高まることもあるでしょう。
噛み合わせが悪くなると、顎関節症などの問題を引き起こすこともあります。これによって頭痛や肩こりなど、全身に影響を及ぼすこともあるでしょう。歯の喪失や歯並びの変化を防ぐためにも、虫歯は早期に治療し、健康な口腔環境を維持することが大切なのです。
全身の病状を悪化させるリスクがある
口腔内の感染は、全身の健康にも影響を及ぼすことがあります。特に、心臓病や糖尿病など、持病を持つ方にとっては、口腔内の炎症が全身の病状を悪化させる可能性があるのです。虫歯菌が血液を通じて全身に運ばれると、心血管疾患のリスクを高めるともいわれています。
したがって、虫歯がある場合は放置せずに早期に治療を受けることが重要なのです。
虫歯の治療にかかる費用
虫歯の治療にかかる費用は、虫歯の進行度や治療方法、使用する素材によって大きく変動します。以下に、虫歯の治療にかかる主な費用の目安を解説します。
初期虫歯(C0)の治療費
初期虫歯に対する治療法としては、フッ素塗布が一般的です。フッ素には歯の再石灰化を促進し、虫歯の進行を防ぐ効果があります。フッ素塗布の費用は、1回あたり1,000円〜3,000円程度です。
エナメル質の虫歯(C1)の治療費
C1の治療では、虫歯になった部分を削り、コンポジットレジンなどの詰め物を用いて修復します。保険適用の場合、治療費は3,000円〜5,000円程度が相場です。
象牙質の虫歯(C2)の治療費
虫歯が象牙質にまで達している場合は、虫歯部分を削り、詰め物をして修復します。保険適用の詰め物の場合、治療費は3,000円〜5,000円程度が相場です。
セラミックなどの審美性の高い素材を使用する場合は、1本あたり2万円〜5万円程度の費用がかかることがあります。
神経にまで達した虫歯(C3)の治療費
虫歯が神経(歯髄)にまで達している場合には、根管治療が必要になります。根管治療の費用は、保険が適用される場合であれば1万円〜2万円程度ですが、自費診療の場合は3万円〜10万円程度かかることもあるでしょう。
歯根にまで進行した虫歯(C4)の治療費
虫歯が歯根にまで達すると歯を保存できず、抜歯が必要になる場合があります。抜歯の費用は、保険適用で数千円程度です。
しかし、欠損した歯を補うための治療には追加の費用が発生します。インプラント治療の場合、1本あたり30万円〜50万円程度の費用がかかることが多く、ブリッジや入れ歯の場合でも数万円〜数十万円の費用が必要になります。
まとめ
虫歯の治療法は、その進行度によって異なります。初期の虫歯(C0)はエナメル質の脱灰が始まった段階であり、フッ素を塗布したり、しっかりとブラッシングを行ったりすることで進行を防ぎます。
エナメル質が虫歯になった場合は、虫歯を削ってレジンなどを詰めて修復します。象牙質にまで虫歯が達した場合は、虫歯部分を削り、コンポジットレジンや金属のインレーを用いて治療します。虫歯が神経に到達している場合には、根管治療が必要となるでしょう。
虫歯が歯根にまで達すると抜歯が避けられないことが多いです。抜歯をしたあとは、インプラントやブリッジなどで欠損した歯を補います。
虫歯の進行や歯の喪失を防ぐためには、早期発見と治療が重要です。健康な歯を維持できるよう、適切な口腔ケアと定期的な検診を怠らないようにしましょう。
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