虫歯の初期症状が知りたい!治療する方法や費用と期間、予防する方法
こんにちは。千葉県流山市にある歯医者「ABC歯科クリニック」です。
大きな虫歯になると、歯が痛んだり歯に穴があいたりすることで気付く方は多いです。
しかし、初期の虫歯は自覚症状がないため、気付かないうちに虫歯が広がっていることがあります。虫歯の初期症状に気付ければ、大がかりな治療が必要になる前に対処できるでしょう。今回は、虫歯の初期症状や治療法について解説します。虫歯の予防法についても言及していますので、虫歯にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
虫歯になる仕組み
虫歯の原因は、ミュータンス菌をはじめとする虫歯菌です。虫歯菌は、食べ物に含まれる糖分をエサにしてプラークを形成し、お口の中で繁殖します。さらに、繁殖する際に出す酸によって歯が溶かされ、虫歯に発展するのです。
しかし、口内に虫歯菌が存在していても、プラークがきちんと除去できていれば虫歯は予防できます。そのため、虫歯菌だけに原因があるのではなく、食生活や口内環境、歯質によっても左右されるといえます。
初期段階の虫歯は、自覚症状がほとんどありません。虫歯が進行すればするほど症状が強くなり、症状に気付いた時点である程度虫歯が進行していることが多いのです。初期のうちに虫歯に気付くことができれば、歯を守ることにつながります。
進行度ごとに虫歯の症状は異なるため、あらかじめ虫歯の初期症状を知っておくとよいでしょう。
虫歯の初期症状
そもそも歯は、表側からエナメル質・象牙質・歯髄の3層から成っています。初期の虫歯は、エナメル質のみが溶かされている状態で、症状が現れることはほとんどありません。ここでは、主な虫歯の初期症状について解説します。
白く濁る
虫歯の主な初期症状として挙げられるのが、歯の白濁です。エナメル質が虫歯によって溶かされると、白く濁ったような色になったり、黄ばんで見えたりすることがあります。
しかし、ほんの少し歯の表面が溶かされた状態なので、自覚症状はありません。歯と歯茎の境目や歯と歯の間、歯の表面に白濁が見られることが多いです。歯の白濁は鏡でチェックできますので、定期的に確認するとよいでしょう。
歯が変色する
虫歯といえば黒色のイメージがありますが、初期虫歯の場合、茶色く変色することがあります。歯の白濁よりも虫歯がすすんでおり、このまま放置していると黒くなったり、歯に穴が空いたりする可能性があります。
歯の表面に茶色の変色が見られた場合は、すぐに歯科医院を受診するのがよいでしょう。
歯の溝が黒くなる
虫歯になりやすい場所として挙げられるのが、奥歯の溝です。奥歯の溝が黒くなっている場合や黒い点が見える場合には、初期の虫歯かもしれません。この段階では、痛みなどの症状がないことがほとんどです。
しかし、歯の内部で虫歯が進行することもあるため、すぐに歯科医院を受診しましょう。
冷たいものを口にするとしみる
エナメル質が溶かされることで、刺激が伝わりやすくなり、歯がしみることがあります。しみたり痛んだりする場合は、歯に何らかのトラブルが起こっているサインです。放置していると神経が炎症を起こすこともあるため、すぐに歯科医院を受診したほうがよいでしょう。
食べ物が挟まる
虫歯によって歯の表面が溶かされると、歯と歯の間にわずかな隙間ができて、食べ物が詰まることがあります。同じ部分に食べ物が詰まりやすくなった場合、虫歯に発展している可能性が高いです。
特に、一度虫歯治療をした部分や歯並びが悪い箇所は虫歯になるリスクが高いため注意が必要です。
デンタルフロスがひっかかる
エナメル質が溶かされることで、デンタルフロスを通したときにひっかかったり切れたりすることがあります。歯の変色やしみるなどの症状がなくても、デンタルフロスがひっかかるようになった場合は要注意です。
虫歯になっている可能性がありますので、一度歯科医院でチェックしてもらうとよいでしょう。
初期の虫歯を治療する方法
初期の虫歯になっていても、歯に穴があいていなければ歯を削る治療は必要ありません。基本的には、毎日の歯磨きによるセルフケアと歯科医院でのメンテナンスで経過観察するのが一般的です。ここでは、初期の虫歯を治療する方法について解説します。
歯磨きによるセルフケア
まず、毎日の歯磨きを丁寧に行いましょう。初期の虫歯になったとしても、適切にブラッシングを行うことで、虫歯の進行を抑えることができるためです。
特に、歯と歯の間や歯と歯茎の間、奥歯の溝などは、磨き残しができやすいといわれています。細かく歯ブラシを動かし、1本1本丁寧に歯を磨きましょう。また、デンタルフロスや歯間ブラシを使用することも重要です。
PMTC
歯科医院で行う専門的なクリーニングを、PMTCといいます。PMTCでは専用の機械を使用して、ふだんの歯磨きでは落としきれない虫歯の原因となる歯垢などの汚れを徹底的に除去します。
また、歯の表面をツルツルに仕上げるため、虫歯の原因となる汚れが付着しにくくなります。
フッ素塗布
vフッ素は虫歯予防に非常に有効な成分で、歯質を強化する作用や虫歯菌の活動を抑制する作用などがあります。PMTCとともに定期的にフッ素塗布を受けることで、初期虫歯の治療や予防に効果的です。
初期の虫歯の治療にかかる費用と期間
初期虫歯の治療にかかる費用は3割負担で1,500円〜3,000円程度です。初診料やレントゲン撮影の費用などが追加でかかる場合もあります。また、フッ素塗布を行う場合、PMTCの費用に追加で1,000円程度かかるでしょう。
初期の虫歯は、治療する必要がないため治療期間は0日です。
しかし、経過観察で様子を見る必要があるため、約3〜6ヵ月に1回の頻度で通院する必要があります。症状がなくても定期的に歯科医院に通うことで、虫歯になったとしてもすぐに対処できます。また、虫歯の予防にもつながるでしょう。
虫歯になるのを予防する方法
ここでは、虫歯を予防する3つの方法について解説します。
正しい歯磨き仕方を習得する
お口の中に磨き残しが多ければ、虫歯になるリスクが高まります。歯磨きを毎食後していても、きちんと汚れが取れていなければ意味がありません。そのため、正しい方法で毎日歯磨きを行うことが大切です。
歯ブラシは優しい力で持ち、歯1本1本丁寧に磨きましょう。また、歯ブラシは一方向だけでなく、歯並びや歯の形に合わせて動かすことも大切です。特に、歯の裏側や歯と歯茎の境目は、歯ブラシの毛先が当たるように斜めや縦方向に動かしてください。
歯磨きの仕方に自信がない方は、歯科医院でブラッシング指導を受けるとよいでしょう。ブラッシング指導では、歯科衛生士が磨き方の癖や磨き残しが多い部分を確認し、ご自身に合った歯磨きの仕方を指導します。
正しい歯磨きの仕方を習得し、自宅で実践できれば、虫歯や歯周病の予防につながるでしょう。
食生活を改善する
ふだんから糖分の多い食べ物・飲み物を口にする習慣があると、虫歯になるリスクが高まります。そのため、虫歯を予防したいなら、間食の回数を減らしたり、甘いものは控えたりするなど、食生活を改善することが大切です。
また、食事の時間が決まっておらず、だらだらと食事を摂ることも虫歯のリスクを高めます。お口の中に食べ物がある時間が長くなると、口内が酸性に傾き、虫歯菌の働きが活発になるからです。食事の時間を決め、規則正しい生活習慣を心がけましょう。
定期的にメンテナンスを受ける
虫歯を予防するためには、定期的に歯科医院でクリーニングやフッ素塗布を受けることも大切です。これによって、虫歯になりにくい口内環境を保てるでしょう。
また、歯科医院でお口の中にトラブルは起こっていないかチェックを受けることも大切です。初期段階の虫歯の場合、自覚症状がほとんどないため、気付かないうちに進行している可能性があります。虫歯を初期の段階で発見できれば、歯を削る治療を避けられるでしょう。
症状がなくても、約3〜6ヵ月に1回は歯科医院でメンテナンスを受けることが推奨されています。